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成年後見研究会

 皆さんは「聖者の行進」というドラマをご存じでしょうか?  知的障害者が働く工場における虐待を描いたこのドラマは、賛否両論があったようです
が、モデルになった実際の企業での虐待は更にひどいものであり、また、これは氷山の一
角にすぎず、他にも虐待が行われている工場や施設等がたくさんあるということです。
 このようなことは、福祉が、利用者本人の意思を尊重せず、また一般社会から切り離さ
れたところで、行われてきたこの国の状況が原因ではないでしょうか。
 そのような状況にあるにもかかわらず、国等の行政は、介護保険に代表されるように、
福祉を、いままでの行政がすべてを決めていた「措置」という形から、利用者にその内容
を自らの責任で決めさせる「契約」という形へ切り替えようとしています。
 今の日本の現状のままで、このような動きを推し進めるのは、まるで、狼だらけの荒野
に子羊を一匹放り出すようなものではないでしょうか。
 そうならないために、いま、成年後見制度が痛切に必要とされています。
 成年後見制度とは、判断能力の不十分な成年者(痴呆性高齢者・知的障害者・精神障害
者等)が、できるかぎり自己の意思にしたがって(自己決定権の尊重)、ごく普通に家庭
や地域で生活ができる(ノーマライゼーション)よう支援を必要としている場合に、その
必要とされる部分を支援することによって、その権利を守っていこうとする制度です。
 わたしたち「成年後見研究会」は、そのような成年後見制度の確立のために、司法書士
として、あるいは、司法書士としての専門知識を持った一個人、一市民として、何ができ
るのか、そして今できることが少しでもあるならば、それに積極的に取り組んでいこうと
いう意識で、研究や実践活動を行っています。
 具体的活動は下記のとおりです。

■定例会

 高齢者問題・障害者問題等を研究課題として挙げ、発表者を中心に討論をしています。
 平成12年4月1日施行予定の新成年後見法及び介護保険法に関する検討を主に行って
います。
 また、平成11年度から新しい試みとして、市民の方にも、研究会を公開して、積極的
なご意見をいただいています。

■施設等の現場訪問

特別養護老人ホームや障害者施設等、介護の現場を訪問し、実際の介護の様子を見学させ
ていただき、また、現場での、法律上の相談にお応えしています。

■講演会及び相談会の開催

 我々の持てる力を社会に活かすために、高齢者や障害者のための法律相談会を開催して
います。
 高齢者・障害者の中には、相談をしたくてもどこにしたらよいのかわからない人や、そ
もそも自分が何かの被害に遭っていることに気づいていない人もいます。
 小さな相談会でも継続的に行っていれば、私たち司法書士が市民の窓口になれる存在で
あることを認識してもらえると確信しています。
 平成11年度は昨年度に引き続き保谷市富士町福祉会館において、市の後援を得て「介
護保険及び成年後見に関する講演及び相談会」を開催しました。参加された皆さんからの
アンケートによれば、次回開催の希望も多く、市職員及び福祉会館職員からも継続的開催
を期待されています。他の人から頼りにされる喜びを会員皆で実感しています。
東京青司協のクレサラ研究会にあなたも是非参加してください。

■他の研究会との交流会

 同じく成年後見の問題を議論していても全国各地で様々な意見を聞きます。当研究会は
東京の会員だけでなく他の研究会の会員との意見交換も大切なことであると考えています。
 平成11年度は権利擁護ネットワークかながわのみなさんと交流会を開き、また、お互
いの研究会に参加することによって大きな収穫を得ています。今後も多くの会と交流を深
めて行く 予定です。
 成年後見の問題は、皆さんにもいつか起こりうる問題です。そうなった時に、安心して、
笑顔で過ごせるように、ともに考え、行動してみませんか。  皆さんの参加をお待ちしております。
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